大人になりたくない

ほたるちゃんが
保育所のお迎えの
車のなかで
突然つぶやいた。

「マム。ほた、大人になりたくない」


おぉ！
なにごとが起きたか！？
と思い聞いてみた。


「なんで、ほんちゃん、大人になりたくないの？」


「だって･･･わきのおけけ切らなくちゃいけないし･･･歯みがきしなきゃいけないし･･･髪の毛あらわなくちゃいけないし･･･ちがでるし･･･抱っこしなきゃいけないから」


「抱っこ？大人になったら子どもを抱っこするから？」


「（うなづきながら）重いから抱っこしたくないし･･･」


彼女は
いま苦手なことや
私が日々
女性としてやっていることを
ならべながら
だから
「大人になりたくない」
と言った。


おもしろい。


ほんとに
おもしろいなぁと
おもった。


「へぇ、そうなんだ。でも歯磨きも髪の毛を洗うのも、こどもだって大事だよぉ」
というと
「ほたは怖いからイヤ」
と。


この
つぶやきから
もう３ヶ月くらい
たっただろうか。


いま
彼女は
髪の毛をのばして
お姫様になりたいらしく
毎日自ら
シャンプー＆リンスに
挑んでいる。


大人になるのは
怖いけど
でも
ステキになるためには
チャレンジする。


子どもって
ほんとに
すばらしい。


この気持ち･･･


いつもステキでいたい
ステキな自分になりたい
という気持ち。


大人になってからも
ずっとずっと
もちつづけて
いられたら
と思う。