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2024/11/15 (Fri)
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2016/12/25 (Sun)
今ある9つの図書館
つまり
現本館と8つの分館の充実
という観点から
以下の問題について
質しました。

●過去5年間の図書館資料費
●図書館資料費を増やしていく今後の計画
●新刊購入と廃棄し除籍する本の割合の過去5年間の推移
●閉架書庫と特別閉架書庫への収蔵可能な空き状況
●特別閉架書庫からの貸し出し平均冊数と貸し出すまでの時間短縮改善策
●新図書館に導入が検討されている自動化書庫の導入コストと年間管理コスト
●すべての分館を平日も午前中から開館する場合のコストシュミレーション
●閉館時間延長する場合のコストシュミレーション
●分館の開館時間の拡大や閉館時間の延長をいつ実施するのか
●駐車場が無い平方分館への駐車場整備計画はあるのか
●図書館職員の正規・非正規職員の数と司書資格の有無
●図書館に指定管理者制度を導入し問題が起きている全国の例についての市の認識
●そもそもなぜ市は指定管理者制度導入を検討しているのか
●指定管理者制度導入はすべきではないと考えるが上尾市の見解は

質問するなかで
改めて
市が分館の充実を
本気で検討していないことや
図書館資料費を増やしていく計画が
無いに等しいことなどが
明らかとなりました。

以下が
議事録です。

上尾市は、この間、「広報あげお」の紙面を割いて新図書館建設特集を組んでいます。広報を見て、もう建設されたの、私に聞いてくる方がいます。まだ建設されていないよ、私はこう答えます。

  資料2をご覧ください。「広報あげお」10月号です。この10月号では、新図書館の開館に伴い、上平公民館図書室は廃止する予定だということを小さく下の方に書いて、現在も多くの市民に利用されている上平公民館図書室の写真と施設説明を掲載しておりません。もう上平公民館図書室は閉鎖されたかのような扱いではないですか。かわりに、まだ建設もされていない新図書館複合施設の完成図を大きく真ん中に掲載しています。あまりにも私は配慮の欠けた不適切な記事だと思います。

  新図書館の開館により図書館サービスが充実すると強調しています。充実の中身は、図書資料が現本館よりも約13万冊増え、約43万冊の収蔵が可能になる点だとしています。では、そもそも図書館資料費は増やされてきているのでしょうか。過去5年間の図書館資料費の推移を伺います。

〇議長(田中 守議員) 保坂教育総務部長。

〇教育総務部長(保坂 了) 過去5年間の図書に関する決算額は、平成23年度、3,0613,000円、平成24年度、3,1026,000円、平成25年度、3,3941,000円、平成26年度、3,0124,000円、平成27年度で3,0615,000円となっております。

〇議長(田中 守議員) 16番、秋山もえ議員。

16番(秋山もえ議員) 5年前と同じですね。ほとんど変わらず、横ばいだということが分かりました。

  新図書館をつくれば収蔵可能冊数が増えるとしていますが、肝心の図書館資料費が増えなければ意味がありません。スペースだけ広くなり、本棚はすかすか、こういう状況になるのではないでしょうか。図書館資料費を増やし、新刊の本の購入、これを進めていくことは図書館がすべき第一の仕事であります。新図書館の建設以前に計画的に推進すべきことでもあります。図書館資料費を増やしていく計画はどうなっているか、伺います。

〇議長(田中 守議員) 保坂教育総務部長。

〇教育総務部長(保坂 了) 第2次上尾市図書館サービス計画に沿って、行財政3か年実施計画の中で検討してまいります。

〇議長(田中 守議員) 16番、秋山もえ議員。

16番(秋山もえ議員) これが第2次上尾市図書館サービス計画です。この中の67ページに数値目標が書かれています。この数値目標には、5年後の数値目標が示されております。現在年間、DVDなども含めてですが、3,4874,000円の図書資料費を5年後には約100万円増やすと。3,5986,000円にすると。そして、上尾市の人口1人当たり155円の図書資料費を5年後には160円にするという数値目標が書かれています。私は、この数値目標を見る限り、新図書館ができることで充実した図書サービスが提供されることになるとは、とても思えません。新しい本、新刊の購入と廃棄をしていく本、除籍の割合について、過去5年間の推移を伺います。

  また、現在の閉架書庫、特別閉架書庫への収蔵可能なあき状況についても伺います。

〇議長(田中 守議員) 保坂教育総務部長。

〇教育総務部長(保坂 了) 新刊と除籍数ですが、過去5年間で見ると図書館資料数は約8,300冊増えておりますが、平成27年度は新刊約1万9,000冊に対し、除籍は約2万5,000冊で、約6,000冊の資料の減となっております。

  閉架書庫の収蔵状況は、余裕のない状況であり、特別閉架はわずかな収蔵の余地がある状況となっております。

〇議長(田中 守議員) 16番、秋山もえ議員。

16番(秋山もえ議員) 特別閉架書庫にある本について、利用者に届くまで、ほぼ1週間かかると、市はこの間、議会の中で答弁をしております。実際に、私、先日、特別閉架の本をお願いしたところ、2日後には届きました。市内2カ所にある特別閉架書庫にある本の貸し出し、それはそれぞれ平均で月何冊なのか、伺います。

  また、もし本当に通常1週間かかっているとすれば、そもそも改善策、例えばリクエストに応じて特別閉架書庫へ職員が随時本をとりに行くなど、こういう改善策を考えているのか、伺います。

〇議長(田中 守議員) 保坂教育総務部長。

〇教育総務部長(保坂 了) 特別閉架は、平方東小、平方北小の2カ所にあり、平方東小については、平方分館に併設しているため平方分館で取り扱いをしますが、平方北小にある特別閉架については、本館職員が回収と返却を行っております。特別閉架の資料は、発行年数は古いが、同様の資料がほかに発行されていないなど除籍対象にならないもののうち、利用者ニーズの低い資料を移動したものでございます。

  特別閉架の月平均の貸し出しは約70冊で、そのうち平方北小にある特別閉架は約20冊になります。1週間で平均約5冊と利用件数が少ないことから、1週間に1回職員が出向いております。予約に応じて本館職員が随時訪問することは、効率的な面から難しいと考えております。

〇議長(田中 守議員) 16番、秋山もえ議員。

16番(秋山もえ議員) 閉架書庫について調べてみました。例えば桶川市においては、上尾市と同様に中学校2校の空き教室3クラス分を閉架書庫として活用し、1万冊置いているとのことです。鴻巣市においては、一番大事な館となる中央図書館、ここには閉架書庫はなく、分館2つに閉架書庫があり、その閉架書庫には15万冊置いているとのことでした。閉架書庫のあり方は、各自治体さまざまだということで分かりました。空き教室の活用は資料保存に最適な場所ではないかもしれませんが、できる限り最適に近づけるような環境整備を行っていけばいいのではないでしょうか。また、1週間、届くのにかかっているとするならば、ぜひ改善策を考えていただきたいですし、これこそサービスの充実というのではないでしょうか。

  新図書館建設においては自動化書庫の導入が検討されております。自動化書庫の導入コスト、保守整備の年間管理費など必要経費は幾らになるか、伺います。

〇議長(田中 守議員) 保坂教育総務部長。

〇教育総務部長(保坂 了) 導入時の費用は約2億円、維持管理費は年間の保守点検費で約250万円ぐらいと想定しております。

〇議長(田中 守議員) 16番、秋山もえ議員。

16番(秋山もえ議員) 導入に2億円、年間の管理費250万円かかると。非常に高コストです。伺ったところ、そのほかにも数年に1回は、幾らになるか分からないけれども、オーバーホールにかなりコストがかかるというふうに伺っています。

  9月議会の中で糟谷議員が提案をしましたが、今ある現図書館本館の閉架書庫に空きスペースがないというならば、上尾市役所地下で採用しているような集密書庫の導入をぜひ考えて検討していただきたいです。そして、今やっている空き教室の活用、現在活用できるベターな管理方法ですから、必要な環境整備に力を入れてください。

  「広報あげお」10月号には、開館時間も拡大を検討とあります。そこで、伺います。現在、平日に午後しか開館していない5つの分館について、終日開く場合のコスト、人件費や光熱費などだと思います。コストは幾らになりますか。

〇議長(田中 守議員) 保坂教育総務部長。

〇教育総務部長(保坂 了) 平方分館、たちばな分館及び3公民館図書室は、土曜、日曜、祝日と夏季期間中を除き、午後1時30分からの開館となっております。他の分館と同様に10時開館とし、現状で実施した場合、人件費相当として、委託しているカウンター業務委託料は現在約8,000万円ですが、約900万円の増加が見込まれます。また、光熱費につきましては現在約500万円ですが、約100万円の増加と想定しております。

〇議長(田中 守議員) 16番、秋山もえ議員。

16番(秋山もえ議員) 閉館時間の延長についても検討するというふうに書いてありますが、例えば全ての分館について本館同様の開館、閉館時間とした場合のコストについては幾らになりますか。

〇議長(田中 守議員) 保坂教育総務部長。

〇教育総務部長(保坂 了) 図書館分館も本館同様の開館時間とした場合は、分館、公民館図書室合わせ約4,000万円の増加が見込まれます。光熱費につきましては約320万円の増加が見込まれます。

〇議長(田中 守議員) 16番、秋山もえ議員。

16番(秋山もえ議員) 5つの分館を午前10時から午後5時まで終日開館するとした場合、約1,000万円予算を組めば可能になるということでした。本館と分館の開館、閉館時間を同じにした場合は、約4,320万円の予算を組めれば実現できるということが確認できました。

  私は、何よりもまずここに着手していただきたいし、着手をすべきだというふうに考えます。分館の開館時間の拡大、また閉館時間の延長については、いつ実施をするのでしょうか。

〇議長(田中 守議員) 保坂教育総務部長。

〇教育総務部長(保坂 了) 新図書館が整備されることにより、センター機能も充実した図書を備える新図書館を中心として図書館ネットワークをさらに向上させ、利用者の身近な地域の分館等で、これまで以上に充実したサービスを受けることが可能となります。このためには、分館、公民館図書室を含めた図書館ネットワークの拡充等が不可分であると考えております。利用者から要望をいただいている開館時間の延長など、新図書館建設に向け、さまざまな課題について、第2次上尾市図書館サービス計画と整合性を図りながら進めてまいりたいと考えており、分館、公民館図書室の充実も含め、開館時間の拡大等の時期について、行財政3か年実施計画等で十分に検討してまいりたいと考えております。

〇議長(田中 守議員) 16番、秋山もえ議員。

16番(秋山もえ議員) 結局、いつ実施をするのか、はっきりしていないというお答えでした。「広報あげお」にこれだけ大きく掲げながら、いつから実施をするのか検討もしていないというのは、私はあまりにも無責任だと思います。

  私が住んでいる第二団地、あるいはその周辺の平方地域に住んでいる方たちが一番利用しているのは、平方分館とたちばな分館ですが、両分館とも平日は午後1時半から5時までの3時間半しか開館していません。ですから、終日開いてほしいという声、うちの分館にも新聞を置いてほしいという声、新しい本を購入してほしいという声、こういうサービスの充実を求める声が圧倒的です。そして、皆さん、口々に言います。今でさえ、めったに本館に行かないのに、上平地域に行ってしまったら一生行かないわ、こんな声ばかりです。38億円もあるなら違うことに使ってほしい、お金の使い方、違うのではないか、今の本館がまだ使えるならリニューアルして使えばいいではないか、何で市は今の本館のリニューアルを検討しないのか、こういう声です。現本館は上尾市の中心部に位置していますから、こんなにいい立地は、ほかにはなかなか見当たりません。新図書館建設予定地は、わざわざぐるっとくんの乗り入れを考えなければならないほどですから、交通の便が悪く、多くの市民が行き交う生活動線上ではないことを証明しているようなものです。

  平成22年3月に策定をされたこの上尾市図書館サービス計画、このときはまだ新中央図書館と呼んでいましたが、新中央図書館建設構想の中の建設の手法というところに、こう記されています。1、建設の手法としては新たに独立した新図書館を建設、2、現上尾市図書館のリニューアルによる規模拡大、この2つの手法が示されております。しかも、新たに独立した図書館を建設する場合、第1として、既存施設、学校などの改築による転用を掲げております。しかし、実際は平成26年1月に開かれた政策会議の中で既存施設の転用案が示されることはなく、用地取得から建設まで新規でやるための候補地が3つ示されました。また、現図書館のリニューアルについて言えば、政策会議の中においては現本館位置での建て替えという内容で示され、容積率や日影制限、床面積、高さ計画に制限が多い隣接地での買収は困難、工事中は閉館となるから仮設図書館の仮設費用もかかるなどとし、できない理由だけが示され、どうしたらできるかという視点では検討されておりません。何のためのこの図書館サービス計画だったのでしょうか。

  第5次上尾市総合計画の後期基本計画では、今後、上尾市は県内平均を上回って高齢化が進み、平成36年には65歳以上の人口の割合が27.9%になると分析をしています。ますます車を手放す高齢者が増えることが予想されます。車がなくても歩いていける身近な場所に図書館があることが、ますます重要になってきます。高齢者、障害のある方、子育て世代、青年、子どもたちの知の拠点である図書館は、遠く離れた場所ではなく、近くにあってこそです。

  ユネスコ公共図書館宣言には、こう記されています。地域社会の全ての人々がサービスを実際に利用できなければならない。それには適切な場所につくられた図書館の建物、読書及び勉学のための良好な施設とともに、相応な技術の駆使と利用者に都合のよい十分な開館時間の設定が必要である。同様に図書館に来られない利用者に対するアウトリーチ・サービス、現場出張サービスも重要である。このように宣言に書かれています。

  今後、上尾市に求められる図書館サービスは、恐らく利用者に来てもらう、こういう形、こういう発想から、利用者のともに訪れるようなサービスの充実が一層重要になってくるというふうに思います。10年、20年、30年先の未来を見据えたとき、やはり市民に一番身近な分館の充実が何よりも大事だというふうに考えます。分館のサービスを本館で今実施しているサービスに近づけていくこと。例えば現在非常に要望の多いにもかかわらず、4つの図書館でしか読むことができない新聞を全ての分館で読めるようにする、整備する。あるいは、本館でしか実施していない電源の供給、また、どこもまだ導入をしていないワイファイ環境の整備、これらを9つ、どこの図書館に行ってもこれは利用できる、こういうサービス計画が必要だと思うのです。そして、何よりも図書資料を充実していく、これが必要ではないでしょうか。まずやるべき図書館サービスは、私はここにあると思います。現本館はさまざまな改善は必要かもしれません。ですが、今実際に利用している方たちの満足度は非常に高く、また耐震化も必要のない建物です。本館は、館内の至るところに閲覧スペース、学習スペースがありますので、いつも若者から年配の方までさまざまな世代が一緒に勉強したり、本を読んでいます。図書館はいろんな世代が集える場所であり、まちづくりのかなめになり得ることを実感します。

  現本館をレイアウト変更やリニューアルをして大切に使い、長寿命化を図りながら、同時に各分館の施設面でも、運営面においても、またイベント等の実施においても充実させることで、本館への利用者の集中は緩和をされ、より多くの市民に身近なところでサービス提供が可能になります。

  私は、今、本館はもちろんのことですが、平方分館、たちばな分館、大石分館、大谷公民館図書室など、主に西側の図書館をいつも利用しています。しかし、やはり今現時点においては本館が一番利用しやすいのです。なぜかといえば、唯一、朝9時から開館をしていますし、電源もあるので、自分のパソコンを持ち込めますから、そこで本を読んだり、いろいろ調べたりできます。とてもありがたいです。実際、今回のこの質問の準備も本館の学習スペースで使わせていただきました。

  しかし、もしも平方分館やたちばな分館、あるいは大石分館の開館時間が本館と同じになり、また電源の供給もあるなら、私は迷わず分館に行きます。私の家から一番近い平方分館は、アットホームな雰囲気で、至るところに箱型のかわいい椅子がある大好きな分館ですが、1つだけ難点があります。それは駅前分館を除き、ほかの地域にある分館の中で唯一駐車場がないのが平方分館なのです。仕事帰りにふらりと立ち寄れない、これが難点です。平方分館における駐車場整備計画はどうなっているか、伺います。

〇議長(田中 守議員) 保坂教育総務部長。

〇教育総務部長(保坂 了) 平方分館は平方小学校敷地内にあり、地域周辺にお住まいの方には地域の図書館としてご利用いただいております。開設当時から、徒歩や自転車等の利用を想定しており、新たに駐車場等の整備は、敷地の状況から難しいと考えます。

〇議長(田中 守議員) 16番、秋山もえ議員。

16番(秋山もえ議員) 整備は難しいということですが、ぜひ検討していただきたいです。

  平方分館の今駐輪場になっているところ、西側あたりですが、車を置けるスペースがあります。図書館の配本の車が、いつも毎日使っているという場所だというふうに伺いいました。二、三台分のスペースがあるのです。利用者のサービス向上を図る上でも、また利用者の路上駐車を防ぐ上でも、駐車場整備を強く求めたいと思います。

  図書館サービスについて、これもユネスコ公共図書館宣言にこう書かれております。「図書館員は利用者と資料源との積極的な仲介者である。適切なサービスを確実に行うために、図書館員の専門教育と継続教育は欠くことができない」。また、図書館法にはこうあります。「図書館の職員が図書館資料について十分な知識を持ち、その利用のための相談に応ずるようにすること」、こうあります。利用者の相談に応じるレファレンスサービスを行う司書の存在、これは図書館サービスのかなめとなります。しかしながら、今、自治体の経費削減のかけ声とともに、図書館職員は次々と非正規雇用にかえられており、非常勤、臨時雇用の職員、委託事業者、指定管理者から図書館現場に派遣をされている職員が図書館員全体の3分の2を超えています。上尾市はどうなっているのでしょうか。図書館職員の正規、非正規職員の数、司書資格の有無の割合について伺います。

〇議長(田中 守議員) 保坂教育総務部長。

〇教育総務部長(保坂 了) この答弁の前に、先ほどの答弁の中で、平方分館の位置なのですが、平方東小学校と言うべきだったのですが、平方小というふうに答弁してしまいました。訂正しておわび申し上げます。

  図書館における正規職員は館長を含め17人、非常勤職員4人、非常勤特別職2人、パート4人の計27人体制となります。また、司書資格を有する者は、それぞれ3人、4人、1人、2人の計10人で、37%となります。また、カウンター委託スタッフについては88人で、うち司書資格を有する者は34人で、割合で約39%となります。

〇議長(田中 守議員) 16番、秋山もえ議員。

16番(秋山もえ議員) 合計すると、上尾市においては図書館員は115人いるということですね。正規職員の方は115人のうち17人、約15%、そして正規職員の中で司書資格があるのは3人だけだということでした。やはり全国的にある状況が上尾市でもあるということが確認されました。

  やはり安定的な図書館サービスを提供するためにも、非正規雇用の図書館員や委託スタッフが安心して長く働けるように、またいろいろな面で、いろいろなレファレンスサービスなどの技術を身につけていく、蓄積できるように待遇改善を図るように強く求めます。

  市は新図書館建設計画の中で、指定管理者制度を導入する、これを検討するとしています。しかし、図書館への指定管理の導入率は全国的に非常に低い状況です。この図書館というのは、社会教育施設、教育機関であること、あるいは専門職の配置が必要である、こういうことから指定管理はなじまい、難しいというのが各自治体が考えていることだというふうに思うのです。そのあらわれだと思うのです。

  総務省は昨年8月に、「地方行政サービス改革の推進に関する留意事項について」と題した通知を全国の自治体に出しました。自治体が実施している行政サービス全般にわたって民間委託を進める内容となっていますが、図書館については指定管理者制度を導入することを強いております。それを具体化するために、地方交付税の図書館経費については、直営ではなく指定管理者制度を前提とする積算とすることが明らかになっています。総務省が進めている公共施設等総合管理計画、国土交通省のコンパクトシティー構想はいずれも図書館について民間活力活用などを指定管理者制度導入推進につながる計画策定を求めています。

  私は、こうした国の誘導策に乗ることは非常に危険だというふうに思います。これまで実施された図書館の指定管理の中で、今深刻な問題が起こっています。特に予算削減ありきで指定管理化された図書館の中で、労務管理のトラブルが相次いでいます。例えば率先して指定管理を導入してきた東京都足立区の区立図書館の例です。指定管理事業者T社が管理運営をしている竹の塚図書館の副館長が、2012年8月、区の要請で図書館の蔵書2万冊に盗難防止のシールを張る作業をした際、その作業をT社が最賃法違反の賃金でやらせている、このことをその女性の副館長が指摘をしたそうです。そうしたら、T社からその女性は不当に雇用更新を拒否され、事実上、解雇になったという事案であります。

  そもそも経費削減を前提とした指定管理では、利益を得るためにしわ寄せが行くのは人件費になってしまうということです。この労務問題だけではないのです。近年では佐賀県武雄市図書館、いわゆるツタヤ図書館をはじめ指定管理事業者の管理運営や蔵書のあり方をめぐって、住民訴訟が起きております。図書館に指定管理者制度を導入することで、こうした問題が全国で起きているわけですから、この点について、市がどう認識しているのか、伺います。

〇議長(田中 守議員) 保坂教育総務部長。

〇教育総務部長(保坂 了) 図書館に指定管理者制度を導入することに対する問題点としては、図書資料の貸し出し履歴を含む個人情報を扱うことや、子どもの読書活動推進にかかわる取り組みでは、学校などとの綿密な調整、日常からの関係づくりが必要であることなどが懸念として挙げられます。また、指定管理者側の人件費が抑制される可能性も指摘されていますが、自治体は協定書などでスタッフの賃金水準を定めることなどの対応も考えられると認識しております。

〇議長(田中 守議員) 16番、秋山もえ議員。

16番(秋山もえ議員) そもそもなぜ上尾市はこの指定管理導入を検討しているのか、伺います。

〇議長(田中 守議員) 保坂教育総務部長。

〇教育総務部長(保坂 了) 新図書館複合施設において、開館時間の延長や開館日の拡大などのサービス向上と経費削減の両方を図るため、検討しているところでございます。

〇議長(田中 守議員) 16番、秋山もえ議員。

16番(秋山もえ議員) やはりコスト削減ということが一番念頭にあるわけです。私は、社会教育機関である図書館への指定管理の導入はなじまない、導入すべきではないと考えますが、見解を伺います。

〇議長(田中 守議員) 保坂教育総務部長。

〇教育総務部長(保坂 了) 今、その内容については研究しているところですが、指定管理者制度も含めた管理運営方法について、上尾市図書館協議会でも検討を進めているところです。慎重な研究、検証が必要であることから、今後、市民の声を聴取しながら、最終的な方針を決定してまいりたいと考えております。

〇議長(田中 守議員) 16番、秋山もえ議員。

16番(秋山もえ議員) 私は、図書館へこの指定管理を導入したとすれば、安定的な図書館サービスを継続していくことが非常に困難になるだろうというふうに思います。

  日本図書館協会の図書館の自由に関する宣言というのがありますが、この宣言にはこうあります。「図書館は、基本的人権のひとつとして知る自由をもつ国民に、資料と施設を提供することをもっとも重要な任務とする。図書館は、権力の介入または社会的圧力に左右されることなく、自らの責任にもとづき、図書館間の相互協力をふくむ図書館の総力をあげて、収集した資料と整備された施設を国民の利用に供する」、こう宣言には書かれております。

  ここにあるような図書館の果たすべき使命、この使命は指定管理者にもしも丸投げをしたとしたら、私はとても果たし得ない中身だと考えます。図書館サービスを充実させていくのは、各自治体の責任です。図書館への指定管理の導入は行わず、市の直営を堅持するよう強く求めます。

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プロフィール
趣味:
カフェめぐり、バスケ、ネイル、整理整とん、詩をかくこと、歌うこと、図書館通い(*´∀`)
自己紹介:
秋山もえ/ 上尾市議会議員3期目/ 家族は夫&こども3人/ 1976年2月11日に千葉県木更津市に生まれる/ Ally(性的マイノリティ支持)/ 手話を勉強中/ 自営パン屋を営む両親の手伝いをしながら育つ/ 小・中・高校と陸上競技、水泳、ロードレース、バスケットなどスポーツばかりの日々/ 身長170㎝/ 新聞奨学生として朝日新聞の配達・集金をしながら予備校2年間を足立区北千住&大学4年間を板橋区中板橋で過ごす/ 大学に在学中に日本共産党に入党/ ウルドゥー語(パキスタンの言語)を専攻/ 2000年3月大東文化大学国際関係学部卒業/ 2000年日本共産党埼玉県委員会勤務/ 2007年上尾市議会議員選挙に立候補・初当選/ 好きな食べ物は母がつくるすいとん、ひじき、豆腐、納豆、さつまいも、いちご、チョコレート/ お酒は梅酒を一杯くらいしか飲めない/ タバコは大嫌い/ 埼玉県上尾市西上尾第二団地2-19-503在住/ 048-783-0503/ 090-5394-7971/ mugendai2010@docomo.ne.jp
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