おもちのほっぺ

「ほたるちゃんは
生まれたとき
ほっぺが
おもちみたいで可愛くて
マムはパクパク
食べちゃったのよ」

そう言って私が
ほっぺを食べる
マネをすると
ほんとに嬉しそうに
身をよじって
よろこぶ娘。


何度も
聞いてくる。


「ほたるの赤ちゃん
生まれたとき
おもちだったの？」


ちょっと
日本語が変。


そこがまた
いい。


「そうだよ～
ほっぺが
おもちだったよ。
可愛くて可愛くて
チューチュー
したんだよ」





最近
柳美里さんの
「ファミリー・シークレット」を読んで
虐待のこと
子どもたちをとりまく
さまざまな環境のこと
教育のありようについて
思いをはせる。


本当に
子どもの人権なんて
どうでもいいように
あつかう社会。


一人の人間として
子どもを見ない。


躾が大事だと言って
子どもの体と心を
痛めつけるコトが
正当化されている。


子どもは
みんな
おもちのほっぺで
かわいい。


すべての子どもが
可愛いね
ステキだね
と抱きしめられて
社会に育てられるように。


そのためには
親も
社会に抱きしめられ
愛されることが
必要なのだと
強く思う。


働きすぎて
ストレスをためたり
仕事がなかったり
給料が少ない･･･


これだけで
親のしんどさの
しわよせが
子どもに
いくものだから。