2016/04/03 (Sun)
市議選での重要な公約の
ひとつでもある
国保税の引き下げについて
今議会でも
質問しました。
ふと気づいたのですが
国保のことで
質問をする議員は
私以外には
いません。
税徴収を強めろ
という質問こそあれ
払える税額に
ということを
求めているのは
日本共産党の私のみ。
これからも
他市の先進事例を紹介し
改善の提案をしながら
粘り強く
取り上げていきたいと
思います。
以下が
私の議事録です。
ぜひ
ご覧ください。
・・・・・・・・・・
〇議長(田中 守議員) 休憩前に引き続き会議を開き、市政に対する一般質問を続行いたします。
16番、秋山もえ議員。
〔16番 秋山もえ議員登壇〕
〇16番(秋山もえ議員) 16番、秋山もえです。議長の許可をいただきましたので、通告順に従い、質問を行ってまいります。
きょうは3月11日です。東日本大震災と原発事故から5年となりました。今なお17万4,000人もの被災者の方たちが避難生活を強いられております。原発事故は、終わるどころか、被害はますます拡大しております。1日550トンもの放射能汚染水がつくられており、事故は収束したなどとは決して言えない事態が進んでいます。
しかし、そんな中、政府は川内原発1、2号機に続き、高浜原発3、4号機の再稼働を強行しました。ところが、再稼働してからわずか3日後にトラブルで緊急停止、世界で最も厳しい基準で審査をしている、このことが新しい安全神話にすぎなかったことがすぐに明らかとなりました。そして、2日前の9日、運転差し止めを求めた住民側の仮処分申請で、大津地裁は住民側の申し立てを認める画期的な決定をいたしました。国民の命よりも一部の企業の利益を優先する現政権に対し、国民の怒りはますます広がるばかりです。
国は当初、被災者の方の医療費の窓口負担を全額負担をし、免除としていました。ところが、震災から2年もたたず、負担割合を後退させました。被災地の各自治体は、免除対象者を狭めてしまうこととなり、お金がないために病院にかかれないという深刻な受診抑制が引き起こされています。災害が起きたときはもちろんのことですが、そうでないときも、そうでないときこそ市民が安心して暮らすことができるようにするために、医療を受ける権利を保障するのが国の役割であり、また自治体の仕事であると考えます。
上尾市において、市民の約4割の世帯が加入をしている国民健康保険、国保は、市民の命の問題と直結をしている大事な社会保障です。国保の充実を求め、大きな項目1つ目、質問をしてまいります。上尾市における国保税の滞納世帯、平成26年度で4,619世帯、実に国保加入世帯の約1割の世帯が滞納をしております。その特徴は、滞納者の約77%が課税所得200万円未満の方だということです。国保税を含む滞納がある方の差し押さえ、年々増加をして、昨年度615件、一昨年度よりも約110件増えております。国保税を滞納してしまう要因について、上尾市はどのように分析をしているのか、まず初めに伺います。
〇議長(田中 守議員) 磯越市民生活部長。
〇市民生活部長(磯越雄高) 国民健康保険は、ほかの社会保険に比べ、比較的所得の低い世帯が多く、また高齢者の割合が高いことから、医療費の負担が増加しております。
こうした中、所得に対する保険税の負担率は、社会保険が5%程度であるのに対し、市町村国保では約10%程度と言われてございます。他の社会保険に比べ、負担感があることなども一つの要因と認識してございます。
〇議長(田中 守議員) 16番、秋山もえ議員。
〇16番(秋山もえ議員) 所得に対する負担率が国保の場合、約10%とのお答えでした。これはかなり大きな負担です。
この間、消費税が上がり、下水道料金も値上げをされました。しかし、所得は増えない、年金は下がる、介護保険料、介護サービス利用料が引き上げられた方もおられます。国保加入者は低所得の方が多いわけですから、ますます生活が苦しくなる中で、払いたくても払えない、こういう方が増えている、これが実態ではないでしょうか。
かつて、1984年、国保の総会計に占める国庫支出金の割合は50%でした。しかし、今、国庫支出金がどんどん削減をされ、一方で互助的な要素が強まってきています。国保特別会計の歳入予算に占める国と県の負担割合、現在どうなっているか伺います。
〇議長(田中 守議員) 磯越市民生活部長。
〇市民生活部長(磯越雄高) 平成28年度上尾市国民健康保険特別会計予算の歳入に占める国県支出金の割合は全体の23.2%でございます。
〇議長(田中 守議員) 16番、秋山もえ議員。
〇16番(秋山もえ議員) 国と県、合わせても23%ということで、4分の1にも満たない状況だということが分かりました。非常にこの負担、少ないと考えますが、市の見解を伺います。
〇議長(田中 守議員) 磯越市民生活部長。
〇市民生活部長(磯越雄高) ただいまお答えしましたのは、歳入全体に占める割合でございます。近年では、高齢化の影響により、ほかの社会保険との負担調整のため、社会保険診療報酬支払基金からの交付される前期高齢者交付金等が膨らんでいることから、相対的にその割合が下がっていると認識しております。したがいまして、国保財政が非常に厳しい状況に変わりはなく、国等への財政支援の拡充などの要望につきましては、埼玉県国保協議会などを通じ、毎年実施しているところでございますが、今後も引き続き要望してまいりたいと考えてございます。
〇議長(田中 守議員) 16番、秋山もえ議員。
〇16番(秋山もえ議員) 互助的な要素が強まっています。ぜひとも、国・県に対して、この支出金の増額を求めていただけるように、要望を強めていただけますようにお願いいたします。
次にお聞きをしたいのが、国保税を滞納されている方たちに交付をされている短期保険証についてです。短期保険証の上尾の窓口とめ置きの現状についてお答えください。
〇議長(田中 守議員) 磯越市民生活部長。
〇市民生活部長(磯越雄高) 短期証の交付状況でございますが、昨年11月の更新時の短期証対象世帯数は457件で、交付方法の内訳は、郵送が201件、窓口交付が256件となってございます。
〇議長(田中 守議員) 16番、秋山もえ議員。
〇16番(秋山もえ議員) 457件中、半数を超える256件が窓口に留め置かれ、被保険者の方へは届いていないということでした。この問題、繰り返し指摘をさせていただいておりますが、窓口とめ置きは市民の医療を受ける権利を侵害するものです。なぜ依然として窓口とめ置きを行っているのか伺います。
〇議長(田中 守議員) 磯越市民生活部長。
〇市民生活部長(磯越雄高) 短期証については、負担の公平性の観点から、保険税の納付が確認できない世帯に対し、有効期限が切れる前に文書にて納税のご案内や来庁による相談などの勧奨を行い、これに応じていただけなかった場合に、通常の保険証と異なる、有効期限の短い保険証を交付しているところでございます。
窓口交付につきましては、納税の催告や納税相談等にも応じていただけない場合に、納税相談の機会を確保し、国保の実情を把握することを目的に実施しているものでございます。
〇議長(田中 守議員) 16番、秋山もえ議員。
〇16番(秋山もえ議員) 命の問題と納税を促す問題は全く別次元のことです。保険証を渡さないというのは、ペナルティー以外の何物でもありません。窓口とめ置きは即時やめていただき、全て郵送の交付へと改善を図るよう強く求めます。
次に、国保税の減免、窓口一部負担金減免の実績について伺います。
〇議長(田中 守議員) 磯越市民生活部長。
〇市民生活部長(磯越雄高) 国保税の減免実績につきましては、平成24年度8件、25年度は6件、26年度は4件となっております。また、一部負担金の減免については、この間の実績はございません。
〇議長(田中 守議員) 16番、秋山もえ議員。
〇16番(秋山もえ議員) お答えにあったとおり、ほとんどこの2つの制度についての実績がないということです。これだけ今市民の暮らしが大変になっているときに、国保税の減免、また病院にかかるときの窓口負担、これを軽減してほしいという方はたくさんいらっしゃると思います。
私のもとにも相談に来られる方の中には、医療費だけどうにかなればやっていける、暮らしていけるのにという方も少なくありません。しかし、実際には、最初で最後のセーフティーネットが生活保護しかない、本当に歯がゆいです。国保税減免や窓口一部負担金減免の制度がセーフティーネットとしての機能を十分発揮していれば、もっと適切な方法で市民の方を支援できるのにと強く思います。市民にこれらの制度を周知することはもちろんのことですが、何よりもセーフティーネットとしての役立つ制度へと改善をする必要があると思いますが、見解をお聞かせください。
〇議長(田中 守議員) 磯越市民生活部長。
〇市民生活部長(磯越雄高) 国保税や一部負担金の減免につきましては、条例や規則に基づき実施しております。相談者の実情もさまざまであることから、個別の事情を伺いながら、公平かつ適正に決定しているところでございます。
こうした減免制度につきましては、納税通知書送付時に同封いたします案内チラシや市ホームページでも周知しているところでございます。また、引き続き、窓口等で相談があった場合には、減免制度について丁寧に説明して対応してまいります。
〇議長(田中 守議員) 16番、秋山もえ議員。
〇16番(秋山もえ議員) 今のままでは、これらの制度を利用したい方が利用できるものにはなり得ないというふうに考えます。
なぜならば、所得基準が例えば生活保護基準の1.何倍などとなっていないためなのです。もしそうした明確な基準があれば、制度を利用できる方がはっきりといたします。ぜひこうした明確な基準を設けていただけますように改善を要望いたします。
また、何より、やはり払える国保税にしていくために、国保税の引き下げに努力をすべきだと考えます。平成26年度決算で国保会計は約11億円を超える黒字となりました。一般会計からの繰り入れあるいはこの黒字分を財源とし、国保税を引き下げることについて市の見解を伺います。
〇議長(田中 守議員) 磯越市民生活部長。
〇市民生活部長(磯越雄高) 国民健康保険の運営に当たりましては、歳入の不足を補うために一般会計から多額の繰り入れをしております。また、医療の高度化や加入者の高齢化などにより医療費は毎年増加する一方で、加入者数の減少などから、来年度予算においても国保税収の減少が見込まれるなど、非常に厳しい状況になってございます。
このような状況下でも、税率の引き上げを行わず、所得の低い世帯に対し軽減措置として7割、5割、2割の軽減を採用し、ここ数年では毎年軽減判定所得の引き上げを実施し、軽減対象の拡大を行っております。さらに、市といたしましては、生活習慣病重症化予防事業やジェネリック医薬品の普及促進など、保険税で負担すべき医療費を抑えることを目的としたさまざまな保健事業も展開してございます。実質収支が単年度で大きく生じることはあっても、継続的なものではございません。歳入不足を一般会計から繰り入れて運営している現状においては、国保税の引き下げは困難と考えております。
〇議長(田中 守議員) 16番、秋山もえ議員。
〇16番(秋山もえ議員) 市長に伺います。
国保税の引き下げというのは、一担当課だけでは実現し得ない施策であり、市長の決断が必要となります。今議会において、国保特別会計への法定外繰り入れを一般会計へ繰り戻す予算が提案をされていますが、このお金については繰り戻さずに、せめて1世帯1万円の引き下げのために活用していただきたい、国保税の引き下げを求めますが、市長の見解を伺います。
〇議長(田中 守議員) 島村穰市長。
〇市長(島村 穰) 先ほど担当部長からも答弁をさせていただきましたが、国保会計は税収が減少する一方で医療費の増加が見込まれ、厳しい運営を強いられておるところでございます。既に一般会計から多額の繰り入れによる運営を余儀なくされていることでございますので、こうした状況から、国保税を引き下げるということはできないというふうに思っております。
〇議長(田中 守議員) 16番、秋山もえ議員。
〇16番(秋山もえ議員) できないというお答えでした。
蕨市では、法定外繰り入れを1世帯当たり約7万円行い、市長を先頭に国保税を上げないために頑張っています。上尾市における法定外繰り入れ、昨年度で4万7,036円です。1世帯当たりです。首長の姿勢一つです。ぜひ市長には、市民の命を守る国保の充実、そして国保税の引き下げを重要な施策の一つとして位置付けていただき、検討されるよう要望をいたします。