公立図書館の役割って…

上尾市が進めようとしている
図書館本館の移転・新築計画を
きっかけに
あらためて
公立図書館の役割とは何かについて
考えさせられています。

公立図書館は
住民の知る権利
学習権を保障するための
公的機関。


いろんな知識や情報に
接することで
人生の質を向上させ
その主権を十分
行使して
日々の生活を豊かにすることが
できます。


そういう意味で
公立図書館は
国民主権と住民自治を支える
重要な機関でも
あります。


日本の人口当たりの
図書館設置数は
国際的にみて
最低クラス。


人口１０万人当たりの
公立図書館数は…


フィンランド　約２２
ドイツ　　　　約１３
イタリア　　　約１０
英国　　　　　約　７
フランス　　　約　５
米国　　　　　約　４
カナダ　　　　約　３
日本　　　　　２．５３
とのこと。

 
中学校区単位での設置で
生活圏域にねざした
図書館の設置が
いいですね。


図書館司書の
増員や正規化も
大事です。


公立図書館の利用は
無料が大原則で
収益がでるような事業では
ありませんし
司書などの専門職員が
安定的に配置・要請され
長期的視野を持って
仕事をしてはじめて
成立するサービスです。


そう考えたとき
民間企業に
管理運営をゆだねる
指定管理者制度の適用や
利用者に接する業務の民間委託は
図書館サービスと機能の
変質につながるものなので
これは
すべきではないです。


図書館協議会の設置で
図書館の運営に
地域住民が
参加できるように
することも
大切です。


国からの補助金など
財政措置が
どんどん
削られていますから
理想的な図書館を
つくっていくことは
大変なことです。


それでも
きちんと
理念をもって
上尾市の
図書館構想を
練り上げていく必要が
あると思います。


大きな図書館を１カ所
ドンと作ることがいいのか。


もしそれが
市民の願いならば
場所は
どこがいいのか。


地域の図書館分館の充実は
どうするのか。


いろいろな面から
考えていく必要が
あると思います。


上尾市の
中央図書館基本構想を見ると
新しい図書館を
上平地域に建設するため
今ある
上平公民館図書室は
新中央図書館に吸収・閉鎖する
となっています。


さらに
市の公共施設全体の統廃合や
再配置を踏まえ
検討していく
としています。


分館の開館時間の拡大に関しては
人件費や施設の維持管理費など
コストの増加を考慮していく
つまりは
コストがかかるので
簡単にはこれは
出来かねる
というニュアンスで
書かれています。


それから
現在
富士見小学校内にある
こどもの読書活動支援センターを
新図書館に移設する
方向のようです。


そして
指定管理者制度の
導入も検討する、と。


建設スケジュールは
今年度　基本設計
Ｈ28年度　実施設計
Ｈ29年度　用地取得・建設工事
Ｈ30年度　建設工事
Ｈ31年度　オープン
となっています。


このまま
進んで
いいのでしょうか。


大半の市民の方は
この図書館構想について
知らないのでは
ないでしょうか。


今年の12月には
上尾市議会議員選挙
そして
来年の2月には
上尾市長選挙が
あります。


市長の
マニフェストで
掲げられた
新図書館建設。


市長には
立ち止まって
いただきたいです。


建設見直しを
求める声が
広がりつつあります。


市民の声を
反映させた計画にするため
もうすこし
熟考すべきでは
ないでしょうか。